介護予防における理学療法士の視点 ICFコアセットを用いて

自治体に勤務する理学療法士を対象に,郵送したICFコアセットを用いて介護予防における理学療法士の関わりを調査,分析し,効果的な介護予防のあり方を検討した。理学療法士の視点の強さは「心身機能」「活動と参加」「環境因子」の順であったが,それぞれの構成要素に対する介護予防との関連性は50%以下であった。また,項目間の偏りが顕著であり運動機能とその関連項目が高い値を示した。これらは,理学療法士がICFの理念や概念は理解しているものの,その活用が不十分であることを示すものであり,効果的な介護予防の企画や実施にあったては,「心身機能」「活動と参加」「環境因子」のそれぞれの具体的な関連性から考えることも重要...

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Published in理学療法科学 Vol. 23; no. 1; pp. 29 - 33
Main Authors 田中, 康之, 小森, 昌彦, 長野, 聖, 逢坂, 伸子, 日下, 隆一, 藤本, 哲也, 黒川, 直樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2008
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.23.29

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Summary:自治体に勤務する理学療法士を対象に,郵送したICFコアセットを用いて介護予防における理学療法士の関わりを調査,分析し,効果的な介護予防のあり方を検討した。理学療法士の視点の強さは「心身機能」「活動と参加」「環境因子」の順であったが,それぞれの構成要素に対する介護予防との関連性は50%以下であった。また,項目間の偏りが顕著であり運動機能とその関連項目が高い値を示した。これらは,理学療法士がICFの理念や概念は理解しているものの,その活用が不十分であることを示すものであり,効果的な介護予防の企画や実施にあったては,「心身機能」「活動と参加」「環境因子」のそれぞれの具体的な関連性から考えることも重要であると考えられた。
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.23.29