成人における食事改善と運動による減量に伴うアディポカインと動脈硬化危険因子の変化の関連性 脂肪酸結合タンパク質4に着目して

「I 緒言」令和2年人口動態統計によると, 日本の死因順位は心疾患および脳血管疾患がそれぞれ第2位および第4位に挙げられている. また, これらの死因が全死因の約4割を占めている. 心疾患や脳血管疾患など動脈硬化性疾患の予後は悪く, 予後の改善が課題である. 令和元年12月には「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中, 心臓病その他の循環器疾患に係る対策に関する基本法」が施行された. このように脳卒中や心臓病等を引き起こす原因の動脈硬化を防ぎ, 個々人の健康寿命の延伸および生活の質の低下を抑制する取り組みは日本における社会的重要課題といえる. 動脈硬化性疾患発症に関わる危険因子(動脈硬化危険因子)...

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Published in健康支援 Vol. 24; no. 2; pp. 181 - 190
Main Authors 中垣内, 真樹, 野間, 彩花, 黒崎, 喬嗣, 内田, 遼太, 沼尾, 成晴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本健康支援学会 01.09.2022
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ISSN1345-0174
2758-3449
DOI10.57438/jshp.20220522_1

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Summary:「I 緒言」令和2年人口動態統計によると, 日本の死因順位は心疾患および脳血管疾患がそれぞれ第2位および第4位に挙げられている. また, これらの死因が全死因の約4割を占めている. 心疾患や脳血管疾患など動脈硬化性疾患の予後は悪く, 予後の改善が課題である. 令和元年12月には「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中, 心臓病その他の循環器疾患に係る対策に関する基本法」が施行された. このように脳卒中や心臓病等を引き起こす原因の動脈硬化を防ぎ, 個々人の健康寿命の延伸および生活の質の低下を抑制する取り組みは日本における社会的重要課題といえる. 動脈硬化性疾患発症に関わる危険因子(動脈硬化危険因子)には, 高血圧, 脂質異常, 糖尿病, および肥満が挙げられ, これらの危険因子の発症や悪化には, 脂肪細胞から産生・分泌される生理活性物質(アディポカイン)の産生異常が知られている.
ISSN:1345-0174
2758-3449
DOI:10.57438/jshp.20220522_1