V.専門医制度肛門科医にとっての存在意義
我が国では,以前より各学会が専門医制度を設け運用してきた.しかし,現在の専門医制度は国民には,わかり難い仕組みであり,患者が医療機関を受診する場合に専門性を確認し難く,時として,医療機関,診療科の選択に困難を感じている.また,平成14年専門医の広告が可能になったことから,学会専門医制度が乱立し,制度の統一性,専門医の質の担保にも不安が生じた.そこで,学会から独立した中立的な第三者機関が,質の担保された専門医を認定することとし,本年5月7日に日本専門医機構が発足した.肛門科医にとっての専門医の意義は,専門医を広告可能とすること,診療科名は現在,原則自由標榜性となっているが,専門医と標榜科が関連さ...
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Published in | 日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 67; no. 10; pp. 948 - 956 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本大腸肛門病学会
2014
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0047-1801 1882-9619 |
DOI | 10.3862/jcoloproctology.67.948 |
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Summary: | 我が国では,以前より各学会が専門医制度を設け運用してきた.しかし,現在の専門医制度は国民には,わかり難い仕組みであり,患者が医療機関を受診する場合に専門性を確認し難く,時として,医療機関,診療科の選択に困難を感じている.また,平成14年専門医の広告が可能になったことから,学会専門医制度が乱立し,制度の統一性,専門医の質の担保にも不安が生じた.そこで,学会から独立した中立的な第三者機関が,質の担保された専門医を認定することとし,本年5月7日に日本専門医機構が発足した.肛門科医にとっての専門医の意義は,専門医を広告可能とすること,診療科名は現在,原則自由標榜性となっているが,専門医と標榜科が関連されることにある.肛門科は専門性が高い診療科であることから,養成プログラムを充実させることにより質の高い専門医を育成する必要がある. |
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ISSN: | 0047-1801 1882-9619 |
DOI: | 10.3862/jcoloproctology.67.948 |