高齢ボランティアが運営する運動サークルへの参加が地域在住女性高齢者の身体機能に与える影響―自治体主催の専門家による運動教室修了後の検討

目的:自治体主催の専門家による運動教室を修了した女性高齢者が,高齢ボランティアが運営する運動サークルへ参加することで得る身体機能への効果を明らかにする.方法:茨城県笠間市が主催した3ヵ月間の運動教室を修了した女性高齢者47名のうち,高齢ボランティアが運営する運動サークルに所属した28名(所属期間:約11ヵ月)と所属しなかった19名を分析対象者とした.運動教室および運動サークルでは,主運動として下肢機能の向上を目的として開発されたスクエアステップ・エクササイズがおこなわれた.教室終了時およびその約1年後に追跡調査をおこない,身体機能を5つのパフォーマンステストを用いて測定した.結果:二要因分散分...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本プライマリ・ケア連合学会誌 Vol. 40; no. 1; pp. 9 - 15
Main Authors 佐藤, 文音, 北濃, 成樹, 辻, 大士, 大藏, 倫博, 藤井, 啓介, 堀田, 和司, 神藤, 隆志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会 2017
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN2185-2928
2187-2791
DOI10.14442/generalist.40.9

Cover

More Information
Summary:目的:自治体主催の専門家による運動教室を修了した女性高齢者が,高齢ボランティアが運営する運動サークルへ参加することで得る身体機能への効果を明らかにする.方法:茨城県笠間市が主催した3ヵ月間の運動教室を修了した女性高齢者47名のうち,高齢ボランティアが運営する運動サークルに所属した28名(所属期間:約11ヵ月)と所属しなかった19名を分析対象者とした.運動教室および運動サークルでは,主運動として下肢機能の向上を目的として開発されたスクエアステップ・エクササイズがおこなわれた.教室終了時およびその約1年後に追跡調査をおこない,身体機能を5つのパフォーマンステストを用いて測定した.結果:二要因分散分析の結果,有意な交互作用が認められた項目はtimed up and goであり(P=0.003),運動サークルに所属した者においてのみ有意な向上がみられた(P=0.007).結論:高齢ボランティアが運営する運動サークルへの参加は,自治体主催の専門家による運動教室を修了した女性高齢者の起居移動動作能力を向上させることが示唆された.
ISSN:2185-2928
2187-2791
DOI:10.14442/generalist.40.9