左第1中足骨頭の疼痛による左内反足歩行に対し足底挿板療法の効果が得られた1症例

今回は、何らかの原因で左第1中足骨頭に強い疼痛が出現し、疼痛からの防御反応により左内反足歩行を呈し、病院に相談にきた症例である。症例の家族の方からは、左内反足の歩行を治して欲しいとの強い希望であった。症例は、左第1中足骨頭が痛くて荷重が掛けれない10歳の女の子である。この症例に対して、左第1中足骨が下方へ変位していたため、挙上しアライメントを正しい位置に補正するように足底挿板を製作し装着した結果、左第1中足骨頭の疼痛が軽減し、左内反足歩行の改善が得られたので報告する。足底挿板装着により、第1中足骨頭に荷重を安心して掛けられる心理的な影響も改善した理由と考えられた。臨床の場にて装具療法は、患者様...

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Published inPOアカデミージャーナル Vol. 28; no. 4; pp. 205 - 210
Main Authors 清水, 新悟, 早川, 康之, 昆, 恵介, 花村, 浩克
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本義肢装具士協会 2021
The Japanese Academy of Prosthetists and Orthotists
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ISSN0919-8776
2434-4060
DOI10.32193/jjapo.28.4_205

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Summary:今回は、何らかの原因で左第1中足骨頭に強い疼痛が出現し、疼痛からの防御反応により左内反足歩行を呈し、病院に相談にきた症例である。症例の家族の方からは、左内反足の歩行を治して欲しいとの強い希望であった。症例は、左第1中足骨頭が痛くて荷重が掛けれない10歳の女の子である。この症例に対して、左第1中足骨が下方へ変位していたため、挙上しアライメントを正しい位置に補正するように足底挿板を製作し装着した結果、左第1中足骨頭の疼痛が軽減し、左内反足歩行の改善が得られたので報告する。足底挿板装着により、第1中足骨頭に荷重を安心して掛けられる心理的な影響も改善した理由と考えられた。臨床の場にて装具療法は、患者様への問診にて安心感を与えることも重要であり、何よりも原因と効果が得られる理論を説明することが必要である。
ISSN:0919-8776
2434-4060
DOI:10.32193/jjapo.28.4_205