化繊過敏者に対する弱酸性ポリエステル繊維着用による抗かゆみ効果がもたらす深い睡眠効果の評価
日本人の3人に一人は睡眠で休養がとれていないと感じている.質の良い深い睡眠確保を妨げる要因のひとつとして,就寝時の体温により上昇するベッド内温度や湿度の影響がある.本研究では,快適な睡眠がとれるベッド内の温度である31-36℃,湿度50-60%にすばやく達する室内環境や寝具素材について明らかにすること,弱酸性ポリエステル製ナイトウエアが,睡眠の質を改善することを検討することである.被験者10人の布団内部温度が快適とされる31℃に到達する時間は,室内温度(10,20,30℃)と寝具素材(羽毛,コットンキルト)の組み合わせのいずれにおいても有意な差は認められなかった.従って,室内温度の影響を受けず...
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          | Published in | デサントスポーツ科学 Vol. 41; pp. 99 - 108 | 
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| Main Authors | , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            公益財団法人 石本記念デサントスポーツ科学振興財団
    
        07.09.2020
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| Subjects | |
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| ISSN | 0285-5739 2758-4429  | 
| DOI | 10.57488/descente.41.0_99 | 
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| Summary: | 日本人の3人に一人は睡眠で休養がとれていないと感じている.質の良い深い睡眠確保を妨げる要因のひとつとして,就寝時の体温により上昇するベッド内温度や湿度の影響がある.本研究では,快適な睡眠がとれるベッド内の温度である31-36℃,湿度50-60%にすばやく達する室内環境や寝具素材について明らかにすること,弱酸性ポリエステル製ナイトウエアが,睡眠の質を改善することを検討することである.被験者10人の布団内部温度が快適とされる31℃に到達する時間は,室内温度(10,20,30℃)と寝具素材(羽毛,コットンキルト)の組み合わせのいずれにおいても有意な差は認められなかった.従って,室内温度の影響を受けずに睡眠実験の検討が可能であることが示された.睡眠実験では,3人のアトピー性皮膚炎患者において,主観的睡眠感,昨夜のかゆみのいずれにも有意な差は認められなかった.しかし,個別のcaseでは,これらが改善されたと思われるcaseも認められた.今後の課題として,ナイトウエアに過敏のcase数を増やすこと,研究のエビデンスレベルを上げることが重要である. | 
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| ISSN: | 0285-5739 2758-4429  | 
| DOI: | 10.57488/descente.41.0_99 |