早食いと肥満との関連

1. 緒言 肥満は生活習慣病1), 癌の死亡率2)増加に関与している. 過度の肥満改善には薬物が使用されることもあるが3), 改善の基本は食事からのエネルギーを減らすことと, 運動による消費エネルギーを増加させることにある. 食事面では量だけではなく, 食事の早さも重要視されてきた4). 今回われわれは, 早食いの習慣が肥満に関係しているかどうかを検討した. 2. 方法 対象は, 平成13年1月から12月までに東京慈恵会医科大学附属病院健康医学センターの人間ドックを受診した, 高血圧, 高脂血症, 糖尿病にて治療中の者は除外した男性4,667名(年齢47.1±10.2歳), 女性1,814名(...

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Published in日本未病システム学会雑誌 Vol. 11; no. 1; pp. 67 - 69
Main Authors 和田, 高士, 橋本, 博子, 常喜, 真理, 福元, 耕, 前田, 俊彦, 小田, 彩
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本未病システム学会 2005
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ISSN1347-5541
2185-2162
DOI10.11288/mibyou1998.11.67

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Summary:1. 緒言 肥満は生活習慣病1), 癌の死亡率2)増加に関与している. 過度の肥満改善には薬物が使用されることもあるが3), 改善の基本は食事からのエネルギーを減らすことと, 運動による消費エネルギーを増加させることにある. 食事面では量だけではなく, 食事の早さも重要視されてきた4). 今回われわれは, 早食いの習慣が肥満に関係しているかどうかを検討した. 2. 方法 対象は, 平成13年1月から12月までに東京慈恵会医科大学附属病院健康医学センターの人間ドックを受診した, 高血圧, 高脂血症, 糖尿病にて治療中の者は除外した男性4,667名(年齢47.1±10.2歳), 女性1,814名(同44.1±10.6歳)である. 早食いの有無を「人よりも早く食事を食べおわりますか」という質問と, 回答肢「はい, いいえ」の自記式問診票を配布して調査した. 早食いの群(以下, 早食い(+)群), 早食いでない群(以下, 早食い(-)群)の2群に分け, 以下の項目に差異があるかを検討した. (1)体格指数であるBMI(body mass index)=体重(kg)/(身長(m))2を計算した(基準範囲:185~24.9kg/m2). (2)インピーダンス法による体脂肪率(TBF-210, タニタ社, 東京)(基準範囲:30歳未満男性14.0~19.9%, 女性17.0~23.9%, 30歳以上男性17.0~22.9%, 女性20.0~26.0%). (3)臍部の高さのウエスト周囲径(基準範囲:男性85cm未満, 女性90cm未満).
ISSN:1347-5541
2185-2162
DOI:10.11288/mibyou1998.11.67