日本ハイパーサーミア学会 健保検討委員会 外保連試案に基づくハイパーサーミアの適切な診療報酬案

ハイパーサーミアは,1990年に放射線治療と併用のもと,診療報酬(コード:M003 電磁波温熱療法)に収載された.その際,一連につき深在性9,000点,浅在性6,000点と算定され,2020年まで「1回のみ所定点数を算定し,その他数回の療法の費用は所定点数に含まれ,別に算定できない」とされていたが,2020年の改定から,医学的な必要性から,一連の治療過程後に再度,当該療法を行う場合は,2月に1回,2回を限度として算定する」と通知されている.しかし,その後,約四半世紀以上にわたり,一連という考え方は不変である.外保連試案とは,「手術報酬とは何によって決められるべきかという命題にして一貫性のある算...

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Published inThermal Medicine Vol. 41; no. 1; pp. 1 - 6
Main Authors 黒﨑, 弘正, 内海, 暢子, 東本, 昌之, 湯浅, 仁博
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ハイパーサーミア学会 15.03.2025
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ISSN1882-2576
1882-3750
DOI10.3191/thermalmed.41.1

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Summary:ハイパーサーミアは,1990年に放射線治療と併用のもと,診療報酬(コード:M003 電磁波温熱療法)に収載された.その際,一連につき深在性9,000点,浅在性6,000点と算定され,2020年まで「1回のみ所定点数を算定し,その他数回の療法の費用は所定点数に含まれ,別に算定できない」とされていたが,2020年の改定から,医学的な必要性から,一連の治療過程後に再度,当該療法を行う場合は,2月に1回,2回を限度として算定する」と通知されている.しかし,その後,約四半世紀以上にわたり,一連という考え方は不変である.外保連試案とは,「手術報酬とは何によって決められるべきかという命題にして一貫性のある算定方式により,そして科学の進歩に基づいて決める」という理念のもと作られたものである.実際に2010年の診療報酬改定から基礎資料として使われることが決められ,現在では外科系の診療報酬改定に欠かせない資料となっている.我々健保検討委員会では,外保連試案作成ワーキンググループを作成し,適切な診療報酬を検討した.1回加温のコストは人件費28,645円,ハイパーサーミア機器26,250円,治療室1,690円 総額56,585円であった.
ISSN:1882-2576
1882-3750
DOI:10.3191/thermalmed.41.1