胃瘻カテーテルにおける半固形状流動食注入後の寒天を使用した洗浄の効果

【目的】胃瘻カテーテル内腔の栄養剤残留は細菌の温床となるので、ガイドラインでは洗浄を推奨しているが、半固形状流動食の場合は検討されていない。そこで、本研究では半固形状流動食注入後の洗浄について高い洗浄効果が期待される寒天を使用し、胃瘻カテーテルの留置期間に対応した30日間で実験を行い検討した。【対象及び方法】チューブ型バルーンタイプの胃瘻カテーテルを用いて、半固形状流動食(pH4.0以下)注入後洗浄を行った。寒天洗浄40mLと水洗浄40mLを各3本ずつで行い、これを30日間繰り返し行った。カテーテル内腔の回収液のpHを測定し生菌培養検査を行った。【結果】寒天洗浄ではpHは6.6で生菌数は20コ...

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Published in日本静脈経腸栄養学会雑誌 Vol. 33; no. 4; pp. 1054 - 1056
Main Authors 小林, 裕子, 杉本, 幸枝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本静脈経腸栄養学会 2018
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ISSN2189-0161
2189-017X
DOI10.11244/jspen.33.1054

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Summary:【目的】胃瘻カテーテル内腔の栄養剤残留は細菌の温床となるので、ガイドラインでは洗浄を推奨しているが、半固形状流動食の場合は検討されていない。そこで、本研究では半固形状流動食注入後の洗浄について高い洗浄効果が期待される寒天を使用し、胃瘻カテーテルの留置期間に対応した30日間で実験を行い検討した。【対象及び方法】チューブ型バルーンタイプの胃瘻カテーテルを用いて、半固形状流動食(pH4.0以下)注入後洗浄を行った。寒天洗浄40mLと水洗浄40mLを各3本ずつで行い、これを30日間繰り返し行った。カテーテル内腔の回収液のpHを測定し生菌培養検査を行った。【結果】寒天洗浄ではpHは6.6で生菌数は20コロニーであった。一方、水洗浄はpH6.7で生菌数は1,000コロニー以上であった。【結論】寒天洗浄は胃瘻カテーテルの生菌繁殖が抑えられる有用な方法である。
ISSN:2189-0161
2189-017X
DOI:10.11244/jspen.33.1054