電子コメント機能を用いた簡易オーダの効果
現在,北大病院では医師の所見,看護記録,各検査データ,画像のほとんどが電子化され,なおかつ,電子保存が可能となったため新たな業務運用はコンピュータを用いることが前提として議論される. 病院情報システムで医師看護師が使う画面設計は,たとえメーカにパッケージがあったとしてもそのカスタマイズには多大な時間と費用を要する.北大病院では電子コメントと称する医師等が患者に対し所見や説明同意書を作る機能があり広く使用されている.この電子コメントを応用することによりオーダ画面設計の時間を大幅に縮小したシステムを運用し成果を上げている. オーダシステムの画面設計には,メーカのパッケージを基本としてカスタマイ...
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Published in | Japan Journal of Medical Informatics Vol. 26; no. 4; pp. 287 - 290 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本医療情報学会
2006
Japan Association for Medical Informatics |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0289-8055 2188-8469 |
DOI | 10.14948/jami.26.287 |
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Summary: | 現在,北大病院では医師の所見,看護記録,各検査データ,画像のほとんどが電子化され,なおかつ,電子保存が可能となったため新たな業務運用はコンピュータを用いることが前提として議論される. 病院情報システムで医師看護師が使う画面設計は,たとえメーカにパッケージがあったとしてもそのカスタマイズには多大な時間と費用を要する.北大病院では電子コメントと称する医師等が患者に対し所見や説明同意書を作る機能があり広く使用されている.この電子コメントを応用することによりオーダ画面設計の時間を大幅に縮小したシステムを運用し成果を上げている. オーダシステムの画面設計には,メーカのパッケージを基本としてカスタマイズを行ってきた.プロトタイプ方式による作成方式をとったが,新しいオーダの作成には通常,画面設計,修正,確認の会議サイクルが短くとも2週間おきに最低3カ月ほど続くこととなる.しかし,電子コメント機能を新しいオーダ入力の画面とすることにより,会議で画面設計を検討する必要がなくなり「医師の入力画面には電子コメントを使います」の一言で済むようになった.電子コメントを用いた簡易オーダでは,エンドユーザからの要望を受けてから稼働までの期間は短いもので1週間である. 現在この機能を使って,NSTシステム,地域医療連携紹介状システム,治験管理システム,透析申込システムが短時間で開発され稼働している. |
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ISSN: | 0289-8055 2188-8469 |
DOI: | 10.14948/jami.26.287 |