高齢者における運動セルフ・エフィカシーの情報源および運動変容ステージとの関連

本研究では、高齢者における運動セルフ・エフィカシー(Self-efficacy; SE)に影響する4つの情報源および運動変容ステージとの関連について検討し、各変容ステージにおける情報源の特徴を明らかにすることを目的とした。60歳以上の高齢者を対象とした質問紙調査を実施し、合計365名(男性166名、女性199名:平均年齢74.21歳)の回答が分析対象となった。質問紙の内容は、①基本属性、②運動SEの情報源、③運動SE、および④運動変容ステージ、をそれぞれ測定するものであった。分析の結果、定期的な運動習慣を有する高齢者は192名(52.6%)であり、運動SEの情報源における合計得点、および運動S...

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Published in行動医学研究 Vol. 18; no. 1; pp. 12 - 18
Main Authors 竹中, 晃二, 前場, 康介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本行動医学会 2012
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ISSN1341-6790
2188-0085
DOI10.11331/jjbm.18.12

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Summary:本研究では、高齢者における運動セルフ・エフィカシー(Self-efficacy; SE)に影響する4つの情報源および運動変容ステージとの関連について検討し、各変容ステージにおける情報源の特徴を明らかにすることを目的とした。60歳以上の高齢者を対象とした質問紙調査を実施し、合計365名(男性166名、女性199名:平均年齢74.21歳)の回答が分析対象となった。質問紙の内容は、①基本属性、②運動SEの情報源、③運動SE、および④運動変容ステージ、をそれぞれ測定するものであった。分析の結果、定期的な運動習慣を有する高齢者は192名(52.6%)であり、運動SEの情報源における合計得点、および運動SE得点は変容ステージが進行するにつれて高まっていくことが明らかになった。さらに、運動SEの各情報源も同様に、変容ステージが進行するにつれてそれらの得点も漸増する傾向にあることが示された。本研究から得られた知見に従うことで、高齢者を対象とした運動介入においてより効果的な方略を提案することが可能となる。
ISSN:1341-6790
2188-0085
DOI:10.11331/jjbm.18.12