広島大学におけるBasic SCOT(スマート治療室)導入の成果と今後の展開

平成27年度末に広島大学へインストールしたSCOT(スマート治療室)のBasicモデルの運用を平成28年5月16日より開始し、平成30年度末までに41例の手術を行った。術中いずれも大きなトラブルはなく、安全に運用できることを確認した。さらにこれまで国内では、術中MRIを用いた手術の報告が少ないてんかん領域の手術を11例で行い、摘出範囲の確認等、有用性を確認することができた。特筆すべきは整形外科領域の手術、下肢骨軟部腫瘍に対して術中MRIを用いた手術(倫理審査委員会承認済)を世界に先がけて開始し、7例行った。いずれもトラブルなく、摘出率の向上に寄与することを確認できた。また肝臓外科領域の肝切除術...

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Published inTransactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. Annual57; no. Abstract; p. S133_2
Main Authors 村垣, 善浩, 伊関, 洋, 齋藤, 太一, 栗栖, 薫, 碓井, 智, 岡本, 淳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2019
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual57.S133_2

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Summary:平成27年度末に広島大学へインストールしたSCOT(スマート治療室)のBasicモデルの運用を平成28年5月16日より開始し、平成30年度末までに41例の手術を行った。術中いずれも大きなトラブルはなく、安全に運用できることを確認した。さらにこれまで国内では、術中MRIを用いた手術の報告が少ないてんかん領域の手術を11例で行い、摘出範囲の確認等、有用性を確認することができた。特筆すべきは整形外科領域の手術、下肢骨軟部腫瘍に対して術中MRIを用いた手術(倫理審査委員会承認済)を世界に先がけて開始し、7例行った。いずれもトラブルなく、摘出率の向上に寄与することを確認できた。また肝臓外科領域の肝切除術を施行するための腹部用コイルを用いたシミュレーションを行い、今後、実際の手術を行う予定となっている。以上、SCOTの他科展開にも力をいれ、一定の成果を得ることができた。またStandard SCOTの構築に向け、デンソーと共に、プロトタイプのOpeLiNKを用いて、関連する医療機器の画像表示および通信機能等の接続性の確認を行い、信州大学へのStandard SCOTの導入に貢献した。
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual57.S133_2