慢性呼吸器疾患におけるPhysical Activity Scale for the Elderlyを用いた身体活動量評価の有用性に関する検証

慢性呼吸器疾患患者50例を対象にPhysical Activity Scale for the Elderly(以下PASE)日本版の再現性および妥当性を検討した.1回目PASEを自記式にて回答してもらい回収した後,3次元加速度計を2週間装着し,うち連続7日の平均値から消費エネルギー量を計測した.また,1回目調査1週間後に2回目PASEを実施し郵送にて回収した.1回目PASEスコアは104.7±71.1点,活動消費カロリーは 375.6±161.6 kcal/dayであった.PASEスコアと活動消費カロリーの相関(r=0.51,p<0.01)および,1回目と2回目のPASEスコアの相関(ICC...

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Published in日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 Vol. 26; no. 3; pp. 495 - 501
Main Authors 青田, 絵里, 奥田, みゆき, 濃添, 建男, 堀江, 淳, 石原, 英樹, 伊藤, 健一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 01.04.2017
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ISSN1881-7319
2189-4760
DOI10.15032/jsrcr.26.3_495

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Summary:慢性呼吸器疾患患者50例を対象にPhysical Activity Scale for the Elderly(以下PASE)日本版の再現性および妥当性を検討した.1回目PASEを自記式にて回答してもらい回収した後,3次元加速度計を2週間装着し,うち連続7日の平均値から消費エネルギー量を計測した.また,1回目調査1週間後に2回目PASEを実施し郵送にて回収した.1回目PASEスコアは104.7±71.1点,活動消費カロリーは 375.6±161.6 kcal/dayであった.PASEスコアと活動消費カロリーの相関(r=0.51,p<0.01)および,1回目と2回目のPASEスコアの相関(ICC=0.61,p<0.01)は共に高い相関関係が認められ,慢性呼吸器疾患においてPASEの使用が可能であることが示唆された.さらに,身体特性による違いでは,息切れの重症度が高く生活活動が身体活動の主体となっている群において,より再現性・妥当性が高い傾向が認められた.慢性呼吸器疾患において再現性・妥当性が確認された質問紙は今のところ国内には皆無であり,このPASEは身体活動定量化の一手法として有用であると考えられた.
ISSN:1881-7319
2189-4760
DOI:10.15032/jsrcr.26.3_495