Borderline resectable HCCに対する内科と外科の考え方:“神奈川内科―外科HCC治療連携meeting”アンケート調査より

神奈川県内で,外科-高難度AB施設,内科-消化器病学会または肝臓学会専門医が常勤する45施設を対象に,肝細胞癌に対する肝切除の判断基準や集学的治療について,内科医と外科医にアンケート調査を行った.28施設69名(内科41,外科28)より回収し,①切除可能,borderline,切除不可の条件,②薬物治療先行後肝切除の判断,③薬物治療奏効後の次治療選択,等について検討した.切除条件に関しては,年齢・腫瘍個数等に内科と外科で若干の差を認めた.薬物先行後肝切除を考慮する判断項目は,down stage以外に内科医は完全奏効,外科医は一定期間再発を重視した.薬物治療奏効後では,内科医は薬物治療継続が多...

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Published in肝臓 Vol. 66; no. 4; pp. 125 - 139
Main Authors ⽥邊, 智英, 榎並, 延太, 日髙, 央, 熊本, 宜⽂, 渡邊, 綱正, 三浦, ⽂彦, 沼田, 和司, 谷合, 信彦, 遠藤, 格, ⻑濵, 正亞, 荒瀬, 吉孝, 米田, 正人, ⼩林, 智, ⾺場, 俊之, 髙橋, 進一郎, 松本, 光太郎, 小泉, 哲
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本肝臓学会 01.04.2025
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ISSN0451-4203
1881-3593
DOI10.2957/kanzo.66.125

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Summary:神奈川県内で,外科-高難度AB施設,内科-消化器病学会または肝臓学会専門医が常勤する45施設を対象に,肝細胞癌に対する肝切除の判断基準や集学的治療について,内科医と外科医にアンケート調査を行った.28施設69名(内科41,外科28)より回収し,①切除可能,borderline,切除不可の条件,②薬物治療先行後肝切除の判断,③薬物治療奏効後の次治療選択,等について検討した.切除条件に関しては,年齢・腫瘍個数等に内科と外科で若干の差を認めた.薬物先行後肝切除を考慮する判断項目は,down stage以外に内科医は完全奏効,外科医は一定期間再発を重視した.薬物治療奏効後では,内科医は薬物治療継続が多く,腫瘍縮小やVp4がVp2まで奏効した場合に肝切除を選択したが,外科医の切除選択率より低かった.集学的治療では,Cancer boardによる共通言語を用いた内科と外科の目線合わせが重要である.
ISSN:0451-4203
1881-3593
DOI:10.2957/kanzo.66.125