パーソナリティ特性語の望ましさに対する時代と世代,年齢の効果の検討
本研究の目的はパーソナリティ特性語の望ましさ得点に対する時代と世代,年齢の影響を検討することであった。青木(1971)の語彙分類のうち,7グループ145語のパーソナリティ特性語を対象に2つの研究が行われた。研究1では青木(1971)が報告している大学生と同世代に属する140名の男性(平均年齢70.2歳)から得られた得点を,青木(1971)の報告と比較した。語彙分類ごとに平均順位の差を検定すると,がんばりや勤勉さを表す語彙の望ましさが低下していた。研究2では横断調査に参加した973名(平均年齢52.5歳)から得られた得点を分析対象とした。分類ごとの得点を従属変数,年齢を独立変数とした回帰分析を行...
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          | Published in | パーソナリティ研究 Vol. 31; no. 3; pp. 166 - 176 | 
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| Main Authors | , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本パーソナリティ心理学会
    
        22.12.2022
     | 
| Subjects | |
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| ISSN | 1348-8406 1349-6174  | 
| DOI | 10.2132/personality.31.3.5 | 
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| Summary: | 本研究の目的はパーソナリティ特性語の望ましさ得点に対する時代と世代,年齢の影響を検討することであった。青木(1971)の語彙分類のうち,7グループ145語のパーソナリティ特性語を対象に2つの研究が行われた。研究1では青木(1971)が報告している大学生と同世代に属する140名の男性(平均年齢70.2歳)から得られた得点を,青木(1971)の報告と比較した。語彙分類ごとに平均順位の差を検定すると,がんばりや勤勉さを表す語彙の望ましさが低下していた。研究2では横断調査に参加した973名(平均年齢52.5歳)から得られた得点を分析対象とした。分類ごとの得点を従属変数,年齢を独立変数とした回帰分析を行ったところ,がんばりや勤勉さを表す語彙は年齢が高くなるほど望ましさが高くなる傾向を示した。橋本・小塩(2022)の結果と考えあわせると,時代の効果はがんばりや勤勉さを表すパーソナリティ特性語の望ましさ得点を下げる方向に働き,その効果は世代や年齢の効果よりも大きいと考えられた。 | 
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| ISSN: | 1348-8406 1349-6174  | 
| DOI: | 10.2132/personality.31.3.5 |