慢性閉塞性肺疾患急性増悪後の呼吸リハビリテーションにおけるプロカテロールの効果
慢性閉塞性肺疾患(COPD)急性増悪後の呼吸リハビリテーションにおける短時間作用性β2 刺激薬の動作前吸入(アシストユース)の効果について検討を行った.対象症例は10例,急性増悪に対する標準治療終了後,呼吸リハビリテーション時にアシストユース(プロカテロール吸入)を隔日で行い,各評価項目についてアシストユースの有無で比較した.歩行練習時の同一距離歩行における「Borg Scale」「経皮的酸素飽和度(SpO2)低下値」「SpO2 低下からの回復時間」,および中止基準に至るまでの「連続歩行可能距離」において,アシストユースにより有意な改善を認めた.過呼吸法による動的肺過膨張の評価においても,アシ...
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Published in | 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 Vol. 25; no. 2; pp. 203 - 208 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
31.08.2015
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Subjects | |
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ISSN | 1881-7319 2189-4760 |
DOI | 10.15032/jsrcr.25.2_203 |
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Summary: | 慢性閉塞性肺疾患(COPD)急性増悪後の呼吸リハビリテーションにおける短時間作用性β2 刺激薬の動作前吸入(アシストユース)の効果について検討を行った.対象症例は10例,急性増悪に対する標準治療終了後,呼吸リハビリテーション時にアシストユース(プロカテロール吸入)を隔日で行い,各評価項目についてアシストユースの有無で比較した.歩行練習時の同一距離歩行における「Borg Scale」「経皮的酸素飽和度(SpO2)低下値」「SpO2 低下からの回復時間」,および中止基準に至るまでの「連続歩行可能距離」において,アシストユースにより有意な改善を認めた.過呼吸法による動的肺過膨張の評価においても,アシストユースにより有意な改善を認めた.以上のことからCOPD急性増悪後の呼吸リハビリテーションにおけるアシストユースの有効性が示唆され,その機序として動的肺過膨張の改善効果が考えられた. |
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ISSN: | 1881-7319 2189-4760 |
DOI: | 10.15032/jsrcr.25.2_203 |