荷重負荷時における上肢生理的振戦の姿勢保持時間の影響

はじめに:身体の各部位に現れる不随意な振戦は生理的振戦と呼ばれる.この振戦は主に2つの周波数帯域で構成される.周波数帯域10 Hz付近については上位中枢の影響が反映されるとされている.もう一つは,身体部位や荷重負荷により異なり肩においては4Hz以下とされている.負荷時における上肢生理的振戦の影響についての先行研究では,20% MVCまでの調査研究が行われている.本研究では, 0%,20%,40% MVCでの振戦について姿勢保持時間が与える影響について検討を行う.方法:対象は右利きの13人の健常成人男性である.被験者には,中指にレーザーポインターを装着し,肩関節90°屈曲位になるように設置した焦...

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Published inTransactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. Annual57; no. Abstract; p. S189_1
Main Author 赤澤, 淳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2019
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual57.S189_1

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Summary:はじめに:身体の各部位に現れる不随意な振戦は生理的振戦と呼ばれる.この振戦は主に2つの周波数帯域で構成される.周波数帯域10 Hz付近については上位中枢の影響が反映されるとされている.もう一つは,身体部位や荷重負荷により異なり肩においては4Hz以下とされている.負荷時における上肢生理的振戦の影響についての先行研究では,20% MVCまでの調査研究が行われている.本研究では, 0%,20%,40% MVCでの振戦について姿勢保持時間が与える影響について検討を行う.方法:対象は右利きの13人の健常成人男性である.被験者には,中指にレーザーポインターを装着し,肩関節90°屈曲位になるように設置した焦点に合わせて,姿勢保持を30秒間行うように指示した.計測は0%.20%, 40%MVCの順番にそれぞれ30秒間計測し,各計測の間には5分間の休憩を入れた. 加速度の計測には小型無線多機能センサ(ATR-P TSND151)を用いた.信号解析には,Matlab R2017bを適用して,0 ~ 4.9 Hzと8.0 ~ 12.9 Hzのパワーの合計値(トータルパワー:TP)をそれぞれ求めた.結果:荷重負荷40%MVC,周波数領域0 ~ 4.9 Hzにおいて時間の経過と共にTPが増加することが確認された.
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual57.S189_1