小児がんをもつ子どもの学校生活の調整に関する意思決定プロセスと決定後の気持ち 活動調整と情報伝達に焦点を当てて

小児がん患児の学校生活における活動調整と情報伝達に関する意思決定プロセスと決定後の気持ちを明らかにする目的で、外来通院中の10歳代の小児がん患児10名を対象に半構成的面接調査を実施し、質的帰納的に分析した。学校生活の活動調整にあたっては、【退院後の自分の身体についての認識】をし、【皆と同じでありたいという目標】をもち、【体調を考慮した活動方法について周囲の人と相談】、【活動後の身体への影響を予測】するなどして、【体調に合わせた運動への参加方法を決定】していた。学校関係者への情報伝達については、【学校での病気の認知のされ方を認識】し、【友人への説明について周囲の人と相談】等を経て、病気や入院経験...

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Published in日本小児看護学会誌 Vol. 26; pp. 51 - 58
Main Authors 大見, サキエ, 高橋, 由美子, 宮城島, 恭子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本小児看護学会 2017
日本小児看護学会
Subjects
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ISSN1344-9923
2423-8457
DOI10.20625/jschn.26_51

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Summary:小児がん患児の学校生活における活動調整と情報伝達に関する意思決定プロセスと決定後の気持ちを明らかにする目的で、外来通院中の10歳代の小児がん患児10名を対象に半構成的面接調査を実施し、質的帰納的に分析した。学校生活の活動調整にあたっては、【退院後の自分の身体についての認識】をし、【皆と同じでありたいという目標】をもち、【体調を考慮した活動方法について周囲の人と相談】、【活動後の身体への影響を予測】するなどして、【体調に合わせた運動への参加方法を決定】していた。学校関係者への情報伝達については、【学校での病気の認知のされ方を認識】し、【友人への説明について周囲の人と相談】等を経て、病気や入院経験、体調、脱毛などの情報を伝える程度や相手を決定していた。学校生活の調整にあたっては、体調の認識、皆と同じ行動をしたい気持ちや周囲の反応への敏感さなど、患児の気持ちを尊重した選択肢の決定を支援する必要がある。
ISSN:1344-9923
2423-8457
DOI:10.20625/jschn.26_51