溶骨性転移を考慮したU-Net 2.5次元処理によるFDG-PET/CT像上骨領域抽出

【目的】本研究では、CT値低下が著しく骨として認識しにくい溶骨性骨転移部を見落とすことなく高精度に全身FDG-PET/CT(以降PET/CT)像上の骨領域を抽出する方法として、PETとCTの断面像の同時解析と骨の空間連続性を考慮可能な2.5次元 (2.5D) 処理を用いた骨領域抽出法を提案する。【手法】提案法は、2.4mm空間等方化、画素値正規化 (SUV:0~5、CT値:WL=200、WW=2000)、顎下以上除去を施したPET/CT像を対象とする。まず、PET/CT 像のAxial、Coronal、Sagittal断面像それぞれを処理する3つの2ch入力2D U-Net を用い、断面像上の...

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Published inTransactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. Annual62; no. Abstract; p. 245_2
Main Authors 三上, 勝大, 佐原, 詢之佑, 永岡, 隆, 甲斐田, 勇人, 花岡, 宏平, 石井, 一成, 木村, 裕一, 槌谷, 達也, 北島, 一宏, 根本, 充貴, 山田, 誉大
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2024
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual62.245_2

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Summary:【目的】本研究では、CT値低下が著しく骨として認識しにくい溶骨性骨転移部を見落とすことなく高精度に全身FDG-PET/CT(以降PET/CT)像上の骨領域を抽出する方法として、PETとCTの断面像の同時解析と骨の空間連続性を考慮可能な2.5次元 (2.5D) 処理を用いた骨領域抽出法を提案する。【手法】提案法は、2.4mm空間等方化、画素値正規化 (SUV:0~5、CT値:WL=200、WW=2000)、顎下以上除去を施したPET/CT像を対象とする。まず、PET/CT 像のAxial、Coronal、Sagittal断面像それぞれを処理する3つの2ch入力2D U-Net を用い、断面像上の骨抽出結果を得る。次に、得られた3断面の骨抽出結果を平均値統合し3D骨領域を得る。最後に得られた領域から小成分を除去する。【結果】全身PET/CT像40症例を用いた5-fold交差検証実験の結果、提案法による抽出骨領域の制度し尿Dice Indexは平均0.960、標準偏差0.006、溶骨性転移領域の抽出感度は平均0.968、標準偏差0.047であった。この抽出精度は、Axial断面のみの2D U-Net処理による骨抽出結果に比べて統計的有意に高い値であった。【結語】臨床画像を用いた検証から、提案するU-Net 2.5D処理によるPET/CT像上骨領域抽出法の有用性を確認した。
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual62.245_2