外科治療の現状と今後

肺癌は癌死亡原因の第一位であり,死亡者数はなお増加傾向にある.外科治療において,現在の肺癌の標準術式は肺葉切除術である.近年の検診の普及により小型肺癌に遭遇する機会が増えた.それに伴い楔状切除や区域切除などの縮小手術に対する機運が高まってきた.臨床試験によって標準である肺葉切除に対する縮小手術の妥当性が検証中である.また胸腔鏡などの技術の向上により,小さな皮膚切開創による手術が可能となり,患者にかかる体の負担も軽減されてきた.今後も様々な手術手技の向上によって,手術がより低侵襲化していくと思われる....

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Published in日大医学雑誌 Vol. 77; no. 6; pp. 355 - 358
Main Authors 櫻井, 裕幸, 石本, 真一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大学医学会 01.12.2018
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ISSN0029-0424
1884-0779
DOI10.4264/numa.77.6_355

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Summary:肺癌は癌死亡原因の第一位であり,死亡者数はなお増加傾向にある.外科治療において,現在の肺癌の標準術式は肺葉切除術である.近年の検診の普及により小型肺癌に遭遇する機会が増えた.それに伴い楔状切除や区域切除などの縮小手術に対する機運が高まってきた.臨床試験によって標準である肺葉切除に対する縮小手術の妥当性が検証中である.また胸腔鏡などの技術の向上により,小さな皮膚切開創による手術が可能となり,患者にかかる体の負担も軽減されてきた.今後も様々な手術手技の向上によって,手術がより低侵襲化していくと思われる.
ISSN:0029-0424
1884-0779
DOI:10.4264/numa.77.6_355