十二指腸 GIST に対し局所切除後,十二指腸空腸側々吻合を施行した 1 例

症例は 56 歳の女性で,健康診断にて便潜血と貧血を指摘され当院を受診した.上部消化管内視鏡検査及び腹部造影 CT 検査を施行したところ,下十二指腸角に 33mm 大の腫瘤性病変を認めた.生検病理検査にて十二指腸 GIST の診断のもと,十二指腸局所切除および十二指腸空腸側々吻合を施行した.術後経過は良好で術後 10日目に退院となった.十二指腸 GIST の外科治療は,可能な限り機能温存が望まれる.十二指腸が解剖学的に複雑である点と,リンパ節転移が稀である点から,術式と再建方法の選択が重要となる....

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Published in日大医学雑誌 Vol. 82; no. 5; pp. 309 - 314
Main Authors 岡村, 行泰, 萬代, 達紀, 石毛, 俊幸, 吉田, 直樹, 三塚, 裕介, 木暮, 宏史, 羽尾, 裕之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大学医学会 01.10.2023
Subjects
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ISSN0029-0424
1884-0779
DOI10.4264/numa.82.5_309

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Summary:症例は 56 歳の女性で,健康診断にて便潜血と貧血を指摘され当院を受診した.上部消化管内視鏡検査及び腹部造影 CT 検査を施行したところ,下十二指腸角に 33mm 大の腫瘤性病変を認めた.生検病理検査にて十二指腸 GIST の診断のもと,十二指腸局所切除および十二指腸空腸側々吻合を施行した.術後経過は良好で術後 10日目に退院となった.十二指腸 GIST の外科治療は,可能な限り機能温存が望まれる.十二指腸が解剖学的に複雑である点と,リンパ節転移が稀である点から,術式と再建方法の選択が重要となる.
ISSN:0029-0424
1884-0779
DOI:10.4264/numa.82.5_309