疲労低減を目指した動作生成シミュレーションと筋電計測による実証

人間は日常生活や作業などで様々な運動を行う.運動を長時間続けると,時間の経過とともに筋肉は疲労して動けなくなる.この筋疲労は,様々な業界で筋骨格系障害(MSD)を引き起こす主要な危険因子の一つとされ,問題視されている.特に反復的な作業は筋骨格系障害(MSD)のリスクを高めることが知られている.従って,特定の動作を長時間続けたい場合には,より疲労度を抑えた力の入れ方が重要である.本研究では,疲れにくい動作に着目し,筋疲労モデルに基づくシミュレーションと実測による検証を行うことを目的とする.反復的な作業の一つとして,腕を平面上で前後に動かす動作を対象とし,非線形最適制御問題を数値的に解く.シミュレ...

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Published inTransactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. Annual62; no. Abstract; p. 184_1
Main Authors 安, 琪, 中村, 裕一, 右田, 雅裕, 秋田, 純一, 江藤, 美紀, 戸田, 真志, 近藤, 一晃
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2024
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual62.184_1

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Summary:人間は日常生活や作業などで様々な運動を行う.運動を長時間続けると,時間の経過とともに筋肉は疲労して動けなくなる.この筋疲労は,様々な業界で筋骨格系障害(MSD)を引き起こす主要な危険因子の一つとされ,問題視されている.特に反復的な作業は筋骨格系障害(MSD)のリスクを高めることが知られている.従って,特定の動作を長時間続けたい場合には,より疲労度を抑えた力の入れ方が重要である.本研究では,疲れにくい動作に着目し,筋疲労モデルに基づくシミュレーションと実測による検証を行うことを目的とする.反復的な作業の一つとして,腕を平面上で前後に動かす動作を対象とし,非線形最適制御問題を数値的に解く.シミュレーションは,疲労を考慮しないパターンと疲労を抑えることに注力したパターンの2パターンを行う.後者の目的であるならば必ず疲労が抑えられているはずであり,この2つの目的に適応した動作が生成されたどうかは,シミュレーション結果の疲労度の値を比較することで確認する.さらに,その結果をもとに実測を行い,シミュレーションの結果が正しいかどうかについて調査する.また,それらの結果より,疲れにくい動作について考察する.
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual62.184_1