CT画像テクスチャと患者情報のAI解析による体外衝撃波結石破砕術の結果予測

【目的】体外衝撃波結石破砕術(ESWL)は代表的な腎尿路結石除去術の1つである。ESWLは他の主要な外科的結石除去術に比べ侵襲性が低い一方、成功率の低さが問題である。よって本研究では、ESWL術前CT像と患者情報を総合的にAI解析することでのESWL治療結果予測法を提案する。また実臨床に則した条件として、スキャナや解像度等様々なCT像を含むESWL適用単発尿管結石症例データセットを用い提案法を検証する。【手法】提案法は、術前CT像、治療対象結石座標、各種患者情報からESWL治療結果を予測するものである。結石座標を基準としてCT像上の結石領域を抽出したのち、結石体積と11種の結石内CT画像テクス...

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Published inTransactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. Annual60; no. Abstract; p. 143_2
Main Authors 出口, 龍良, 木村, 裕一, 永岡, 隆, 山下, 真平, 柑本, 康夫, 中前, 有香子, 原, 勲, 根本, 充貴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2022
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual60.143_2

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Summary:【目的】体外衝撃波結石破砕術(ESWL)は代表的な腎尿路結石除去術の1つである。ESWLは他の主要な外科的結石除去術に比べ侵襲性が低い一方、成功率の低さが問題である。よって本研究では、ESWL術前CT像と患者情報を総合的にAI解析することでのESWL治療結果予測法を提案する。また実臨床に則した条件として、スキャナや解像度等様々なCT像を含むESWL適用単発尿管結石症例データセットを用い提案法を検証する。【手法】提案法は、術前CT像、治療対象結石座標、各種患者情報からESWL治療結果を予測するものである。結石座標を基準としてCT像上の結石領域を抽出したのち、結石体積と11種の結石内CT画像テクスチャ特徴量を測定する。テクスチャ特徴量には7種の結石内CT値統計量と4種の結石領域内CT値勾配方向分布の定量値が含まれる。これらと患者年齢、皮膚結石間距離、最大尿管壁厚の患者情報についてサポートベクターマシンを用いたAI解析を施し、ESWLによる除石可能な結石の識別を行う。検証で用いる症例は2009年1月~11月に和歌山県立医科大学附属病院にてESWLを行った単発尿管結石症例171例である。【結果】5-fold交差検証の結果、予測性能を示す指標であるROC曲線下面積は平均0.742、標準偏差0.038となった。先行研究と同等あるいはそれ以上の性能を得たことから提案法の有用性が示された。
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual60.143_2