RGBカメラを用いたSpO2推定におけるパラメータの検討

近年、新型コロナウイルス感染症の流行により、病床および医者が不足し、長期的な在宅医療が必要となっている。また、新型コロナウイルスの重傷者は、呼吸不全により血中酸素飽和度(SpO2)が低下する傾向がみられた。そこで、新型コロナウイルスの重症度を診断するために、長時間自宅でSpO2を計測する必要がある。長時間ストレスのない非接触で推定できる方法として、RGBカメラを用いたSpO2推定方法が注目されている。これは、肌で反射する光の輝度値変化から光電容積脈波を取得し、2波長の光における酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光度の関係性から、SpO2を推定する方法である。脈波の振幅はヘモグロビンの変動量...

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Published inTransactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. Annual62; no. Abstract; p. 168_1
Main Authors 佐藤, 慎悟, 岩井, 守生, 本間, 尚樹, 小林, 宏一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2024
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual62.168_1

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Summary:近年、新型コロナウイルス感染症の流行により、病床および医者が不足し、長期的な在宅医療が必要となっている。また、新型コロナウイルスの重傷者は、呼吸不全により血中酸素飽和度(SpO2)が低下する傾向がみられた。そこで、新型コロナウイルスの重症度を診断するために、長時間自宅でSpO2を計測する必要がある。長時間ストレスのない非接触で推定できる方法として、RGBカメラを用いたSpO2推定方法が注目されている。これは、肌で反射する光の輝度値変化から光電容積脈波を取得し、2波長の光における酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光度の関係性から、SpO2を推定する方法である。脈波の振幅はヘモグロビンの変動量と吸光度によって決まるため、脈波の振幅を利用しSpO2を推定するのが一般的である。しかし、振幅は環境(外光, カメラ顔間距離など)要因によって変動することが分かっている。そのため、振幅を用いたSpO2推定では、抽出パラメータが不安定となりSpO2推定精度が悪くなる可能性がある。そこで本研究では、SpO2推定におけるパラメータに注目し、振幅以外に時系列情報を持つ微分値を用いてSpO2を推定する。パルスオキシメータと同時計測し、振幅, 微分値を用いたSpO2推定精度を評価した。その結果、微分値を用いたSpO2推定結果の方が、振幅を用いたSpO2推定結果より安定していることが分かったので報告する。
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual62.168_1