3D-CNNと肺マスク画像を用いたCOVID-19診断システムの開発

COVID-19の感染はいまだ収束の兆しが見えていない状態が続いている。COVID-19の診断手法の一つとして、CTによる計測がある。CTデータを用いたCOVID-19診断システムの開発が多く報告されているが、2次元断層像を入力対象とした報告が多い。CTデータは3次元構造であるため、2次元断層像では最終的な診断を判定するための方法が別途必要となってしまう。そこで本研究ではCTデータをそのまま入力できる3D-CNNを診断手法として採用する。深層学習モデルの訓練には大量のデータを必要とするが、同一の条件で計測されたCOVID患者と非COVID患者のCTデータを収集することは極めて困難であるため、何...

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Published inTransactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. Annual61; no. Abstract; p. 305_2
Main Authors 花崎, 和寿, 飛塚, 丈輝, 正木, 達也, 永岡, 隆, 張, 維倫, 北畠, 直人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2023
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual61.305_2

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Summary:COVID-19の感染はいまだ収束の兆しが見えていない状態が続いている。COVID-19の診断手法の一つとして、CTによる計測がある。CTデータを用いたCOVID-19診断システムの開発が多く報告されているが、2次元断層像を入力対象とした報告が多い。CTデータは3次元構造であるため、2次元断層像では最終的な診断を判定するための方法が別途必要となってしまう。そこで本研究ではCTデータをそのまま入力できる3D-CNNを診断手法として採用する。深層学習モデルの訓練には大量のデータを必要とするが、同一の条件で計測されたCOVID患者と非COVID患者のCTデータを収集することは極めて困難であるため、何らかの方法のデータ加増を採用することが必須である。本研究では、左右反転に加え、1つのCTデータを偶数と奇数断層像に分けることで4倍に加増した。また、先行研究において、AIのattentionが肺以外に向いてしまう可能性が示唆されたため、本研究では肺マスクをあわせてAIに入力することで、attentionを肺のみに向かせることを試みた。肺マスク入力の有無では正診率の大幅な変化は確認されたなかった(マスク無し96%、マスクあり94%)が、肺マスクが無い場合、AIのattentionは肺以外に向いてしまうが、肺マスクを同時に入力することで、AIのattentionを肺のみに向かせることに成功した。
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual61.305_2