審査腹腔鏡で診断し得た早期胃癌を合併した結核性腹膜炎の1例

症例は 75歳の女性。倦怠感,食思不振,発熱を主訴に当院を受診し,CTで癌性腹膜炎が疑われたため入院となった。上部消化管内視鏡で粘膜下層浸潤を疑う胃癌を指摘されたが,T-SPOT.TB検査が陽性だった。腹水の TB-PCR陰性で,細胞診で classⅡと悪性所見を認めなかったため,審査腹腔鏡を施行した。腹膜生検により結核性腹膜炎と診断されたため,抗結核療法後に幽門側胃切除術を施行した。審査腹腔鏡は,結核性腹膜炎の診断において有用であると考えられた。...

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Published in日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 44; no. 1; pp. 31 - 34
Main Authors 新田, 挙助, 渡邊, 哲也, 森木, 康之, 土井, 雄喜
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 31.01.2024
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ISSN1340-2242
1882-4781
DOI10.11231/jaem.44.31

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Summary:症例は 75歳の女性。倦怠感,食思不振,発熱を主訴に当院を受診し,CTで癌性腹膜炎が疑われたため入院となった。上部消化管内視鏡で粘膜下層浸潤を疑う胃癌を指摘されたが,T-SPOT.TB検査が陽性だった。腹水の TB-PCR陰性で,細胞診で classⅡと悪性所見を認めなかったため,審査腹腔鏡を施行した。腹膜生検により結核性腹膜炎と診断されたため,抗結核療法後に幽門側胃切除術を施行した。審査腹腔鏡は,結核性腹膜炎の診断において有用であると考えられた。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.44.31