管理に向けた看護ケアプロセスの可視化方法に関する研究
医療の質保証が社会的課題として認識され,組織的に質を改善していくための質マネジメントシステムを導入する医療機関が増えている。質の高い医療サービスの提供には,よい診療業務プロセスを構築する必要があり,診療業務の可視化が重要である。 診療業務の一部である看護業務は,業務の突発性や患者の多様性により複雑である。 本研究では,看護ケアプロセスの可視化にProcess Flow Chart(PFC)を用い,PFCを作成する単位を示した看護ケア要素一覧表と,看護の特徴を考慮した記述方法を提案する。さらに,PFCに記載すべき項目を規定する。 結果,看護ケア要素一覧表の網羅性と,看護師が提案手法を用いて現状の...
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Published in | 日本医療・病院管理学会誌 Vol. 53; no. 1; pp. 19 - 29 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本医療・病院管理学会
2016
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Subjects | |
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ISSN | 1882-594X 2185-422X |
DOI | 10.11303/jsha.53.19 |
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Summary: | 医療の質保証が社会的課題として認識され,組織的に質を改善していくための質マネジメントシステムを導入する医療機関が増えている。質の高い医療サービスの提供には,よい診療業務プロセスを構築する必要があり,診療業務の可視化が重要である。 診療業務の一部である看護業務は,業務の突発性や患者の多様性により複雑である。 本研究では,看護ケアプロセスの可視化にProcess Flow Chart(PFC)を用い,PFCを作成する単位を示した看護ケア要素一覧表と,看護の特徴を考慮した記述方法を提案する。さらに,PFCに記載すべき項目を規定する。 結果,看護ケア要素一覧表の網羅性と,看護師が提案手法を用いて現状の看護ケア業務と相違なく書き表せることを確認できた。本研究により,看護業務の可視化が可能になると同時に,共通認識と各プロセスの詳細情報を持ってQMS構築に向けた改善活動が可能になる。 |
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ISSN: | 1882-594X 2185-422X |
DOI: | 10.11303/jsha.53.19 |