透析中運動を実践した血液透析患者のケースシリーズ研究 負荷可変式仰臥位エルゴメータを使用して

〔目的〕本研究では血液透析患者に対して,透析中の仰臥位エルゴメータ運動介入を実施し,透析中運動の効果を検証した.〔対象と方法〕対象者は,外来血液透析患者7人であった.介入方法は,3ヵ月間の透析中の仰臥位エルゴメータ運動を行った.運動強度はKarvonen法で定数0.3の低強度を目標心拍数として開始し,ペダルの重さにより運動強度を調節した.〔結果〕上腕足首血圧比(ABI)の高い対象者は歩行能力が高く,介入後6分間歩行は延長傾向になり,透析中の運動介入によって歩行能力を改善した可能性が示唆された.〔結語〕透析中運動により歩行距離延長は示唆されたが,ペダル負荷可変式の負荷漸増は局所疲労を早期に招き,...

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Published inRigaku ryoho kagaku Vol. 31; no. 6; pp. 931 - 935
Main Authors 宮城, 重二, 越野, 慶隆, 野口, 雅弘, 山口, 慎一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Tokyo 理学療法科学学会 01.01.2016
Japan Science and Technology Agency
Subjects
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.31.931

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Summary:〔目的〕本研究では血液透析患者に対して,透析中の仰臥位エルゴメータ運動介入を実施し,透析中運動の効果を検証した.〔対象と方法〕対象者は,外来血液透析患者7人であった.介入方法は,3ヵ月間の透析中の仰臥位エルゴメータ運動を行った.運動強度はKarvonen法で定数0.3の低強度を目標心拍数として開始し,ペダルの重さにより運動強度を調節した.〔結果〕上腕足首血圧比(ABI)の高い対象者は歩行能力が高く,介入後6分間歩行は延長傾向になり,透析中の運動介入によって歩行能力を改善した可能性が示唆された.〔結語〕透析中運動により歩行距離延長は示唆されたが,ペダル負荷可変式の負荷漸増は局所疲労を早期に招き,運動負荷の調節は困難であった.新たな定量的な運動処方の考案が必要と考えられた.
Bibliography:ObjectType-Case Study-2
SourceType-Scholarly Journals-1
content type line 14
ObjectType-Feature-4
ObjectType-Report-1
ObjectType-Article-3
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.31.931