高齢心不全患者におけるHospital Acquired Disability対策としての循環器理学療法
高齢の心不全(HF)患者の多くは,心機能障害以外に並存疾患,フレイル,あるいは認知機能障害などを重複して保有しており,急性入院後の活動制限や栄養状態の悪化などにより,身体機能や日常生活動作(ADL)の急速な低下を生じることがある.近年,急性入院後のADLの低下は,hospital acquired disabilityあるいはhospital-associated disability(HAD)として認知されてきており,HADは予後を予測する指標であることが報告されている.急性入院後の理学療法はHADの予防に対して有効であると考えられるが,高齢HF患者において効果的なHADの予防対策は十分には...
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Published in | Journal of Japanese Cardiovascular Physical Therapy Vol. 1; no. 1; pp. 24 - 30 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
般社団法⼈ 日本循環器理学療法学会
31.03.2022
Japanese Society of Cardiovascular Physical Therapy |
Subjects | |
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ISSN | 2758-0350 |
DOI | 10.69168/jcpt.1.1_24 |
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Summary: | 高齢の心不全(HF)患者の多くは,心機能障害以外に並存疾患,フレイル,あるいは認知機能障害などを重複して保有しており,急性入院後の活動制限や栄養状態の悪化などにより,身体機能や日常生活動作(ADL)の急速な低下を生じることがある.近年,急性入院後のADLの低下は,hospital acquired disabilityあるいはhospital-associated disability(HAD)として認知されてきており,HADは予後を予測する指標であることが報告されている.急性入院後の理学療法はHADの予防に対して有効であると考えられるが,高齢HF患者において効果的なHADの予防対策は十分には明らかとなっていない.高齢HF患者のHAD対策としての循環器理学療法について,現在までのエビデンスとともに述べる. |
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ISSN: | 2758-0350 |
DOI: | 10.69168/jcpt.1.1_24 |