好酸球性中耳炎の治療における抗 IL-5 抗体 mepolizumab の臨床効果

「はじめに」: 近年さまざまな分子標的薬が中等症から重症の気管支喘息患者に対して用いられている. 中でもmepolizumab(抗IL-5抗体)は重症で難治性の好酸球性気管支喘息に対しての有効性が報告されている. よってこのmepolizumabが好酸球性中耳炎の治療薬として有効か否かを後ろ向きに調査した. 「対象」: 好酸球性中耳炎で1年以上治療し観察し得た症例中, 9例は呼吸器内科医からmepolizumabの投与を6カ月以上受けていた(mepolizumab群). 同時期にmepolizumabの投与を受けていない13例をコントロール群とした. 両群とも基本治療としてトリアムシノロンの鼓...

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 123; no. 5; pp. 407 - 408
Main Authors 菊地, さおり, 高橋, 英里, 飯野, ゆき子, 井田, 沙絵子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.05.2020
日本耳鼻咽喉科学会
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ISSN0030-6622
1883-0854
DOI10.3950/jibiinkoka.123.407

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Summary:「はじめに」: 近年さまざまな分子標的薬が中等症から重症の気管支喘息患者に対して用いられている. 中でもmepolizumab(抗IL-5抗体)は重症で難治性の好酸球性気管支喘息に対しての有効性が報告されている. よってこのmepolizumabが好酸球性中耳炎の治療薬として有効か否かを後ろ向きに調査した. 「対象」: 好酸球性中耳炎で1年以上治療し観察し得た症例中, 9例は呼吸器内科医からmepolizumabの投与を6カ月以上受けていた(mepolizumab群). 同時期にmepolizumabの投与を受けていない13例をコントロール群とした. 両群とも基本治療としてトリアムシノロンの鼓室内注入を行った.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.123.407