運動イメージの明瞭性が静止画を用いた母趾屈曲イメージ時の脊髄前角細胞の興奮性に与える影響 Vividness of Movement Imagery Questionnaireを用いた検討

〔目的〕イメージの明瞭性の個人差が,母趾屈曲の静止画を用いた運動イメージ中の脊髄前角細胞の興奮性に与える影響をF波にて検討した.〔対象と方法〕対象は健常者18名とし,VMIQ質問紙を用いて被験者のイメージ明瞭性を点数化した.運動イメージ課題は左母趾屈曲位の静止画あり・での左母趾屈曲運動とした.安静時を1とした運動イメージ課題の振幅F/M比の値を振幅F/M比相対値とし,静止画あり・課題それぞれの振幅F/M比相対値とVMIQ得点との関連性を検討した.〔結果〕静止画試行では,明瞭性が低いと振幅F/M比相対値が高くなり,静止画あり試行では,明瞭性が低いと振幅F/M比相対値の値が小さくなった.〔結語〕明...

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Published in理学療法科学 Vol. 36; no. 3; pp. 457 - 461
Main Authors 中西, 康将, 鈴木, 俊明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2021
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.36.457

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Summary:〔目的〕イメージの明瞭性の個人差が,母趾屈曲の静止画を用いた運動イメージ中の脊髄前角細胞の興奮性に与える影響をF波にて検討した.〔対象と方法〕対象は健常者18名とし,VMIQ質問紙を用いて被験者のイメージ明瞭性を点数化した.運動イメージ課題は左母趾屈曲位の静止画あり・での左母趾屈曲運動とした.安静時を1とした運動イメージ課題の振幅F/M比の値を振幅F/M比相対値とし,静止画あり・課題それぞれの振幅F/M比相対値とVMIQ得点との関連性を検討した.〔結果〕静止画試行では,明瞭性が低いと振幅F/M比相対値が高くなり,静止画あり試行では,明瞭性が低いと振幅F/M比相対値の値が小さくなった.〔結語〕明瞭性の低い者に静止画を用いると,三人称イメージへと誘導されるため,脊髄前角細胞の興奮性への影響が少なくなることが示唆された.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.36.457