一側手での運動練習が対側手に及ぼす影響 視覚刺激を用いたGo/NoGo課題による検討

〔目的〕本研究の目的は,Go/NoGo視覚反応課題を用いた一側手での運動練習が対側手に及ぼす影響を調査することである.〔対象〕対象は右利き健常成人16名とした.〔方法〕被験者を右手練習群と左手練習群に振り分けた.Go/NoGo運動課題には3種類の光刺激を用い,赤丸提示時には一側の示指を伸展させ(Go刺激),緑丸と赤四角提示時には運動を行わずに安静を保つ(NoGo刺激)よう指示し,3日間の運動練習前後の左右両側手の反応時間を計測した.〔結果〕両練習群で練習側手と非練習側手において,刺激から筋活動開始までのpre-motor timeが短縮した.〔結語〕3日間の運動練習によって運動側手と対側の頭頂...

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Published in理学療法科学 Vol. 29; no. 2; pp. 247 - 251
Main Authors 正木, 友佳子, 櫛田, 歩未, 野口, 綾利, 菅原, 和広
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 20.04.2014
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.29.247

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Summary:〔目的〕本研究の目的は,Go/NoGo視覚反応課題を用いた一側手での運動練習が対側手に及ぼす影響を調査することである.〔対象〕対象は右利き健常成人16名とした.〔方法〕被験者を右手練習群と左手練習群に振り分けた.Go/NoGo運動課題には3種類の光刺激を用い,赤丸提示時には一側の示指を伸展させ(Go刺激),緑丸と赤四角提示時には運動を行わずに安静を保つ(NoGo刺激)よう指示し,3日間の運動練習前後の左右両側手の反応時間を計測した.〔結果〕両練習群で練習側手と非練習側手において,刺激から筋活動開始までのpre-motor timeが短縮した.〔結語〕3日間の運動練習によって運動側手と対側の頭頂連合野の機能に可塑的な変化が生じると同時に,処理された視覚情報は脳梁を介して運動側手と同側の頭頂連合野にも伝達されることが示唆された.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.29.247