周術期消化器がん患者における血清アルブミン値の有用性 手術後運動機能の影響因子に関する検討

〔目的〕周術期消化器がん患者の手術後身体運動機能の影響因子を患者情報から検討することとした.〔対象〕周術期消化器がん患者101例とした.〔方法〕手術後身体運動機能評価は,6分間歩行距離(6MWD)を使用し,400 mを境に2群に分類した.患者情報は,基本情報(年齢,性別,がん進行度,手術部位,body mass index),手術情報(手術時間,出血量,手術術式),生化学データ(血清アルブミン値[Alb],小野寺式栄養指数,C反応性蛋白)を収集した.〔結果〕6MWDの2群を従属変数としたロジスティック回帰分析より,有意な独立変数には手術後Albが検出された.〔結語〕周術期消化器がん患者の手術後...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in理学療法科学 Vol. 29; no. 6; pp. 973 - 978
Main Authors 松澤, 克, 中野, 徹, 石井, 貴弥, 櫻井, 愛子, 原, 毅, 吉田, 智香子, 久保, 晃, 井川, 達也, 草野, 修輔, 松本, 恭平, 佐野, 充広, 四宮, 美穂
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2014
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.29.973

Cover

More Information
Summary:〔目的〕周術期消化器がん患者の手術後身体運動機能の影響因子を患者情報から検討することとした.〔対象〕周術期消化器がん患者101例とした.〔方法〕手術後身体運動機能評価は,6分間歩行距離(6MWD)を使用し,400 mを境に2群に分類した.患者情報は,基本情報(年齢,性別,がん進行度,手術部位,body mass index),手術情報(手術時間,出血量,手術術式),生化学データ(血清アルブミン値[Alb],小野寺式栄養指数,C反応性蛋白)を収集した.〔結果〕6MWDの2群を従属変数としたロジスティック回帰分析より,有意な独立変数には手術後Albが検出された.〔結語〕周術期消化器がん患者の手術後の身体運動遂行に同時期のAlbは,全身状態を捉える可能性があり,手術後身体運動への影響指標として有用であると考えられる.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.29.973