脳卒中片麻痺者の歩行速度増加に寄与する関節パワー 前遊脚期から遊脚初期の検討

〔目的〕脳卒中後片麻痺者の歩行速度増加による前遊脚期から遊脚初期の股関節および前遊脚期の足関節の正のパワーピーク値の変化を明らかにすることとした.〔対象〕中等度から軽度の麻痺を呈する片麻痺者8名と対照群としての健常者8名とした.〔方法〕三次元動作解析装置,床反力計により得られた計測値から関節パワーを算出し歩行速度増加に伴うその値の変化を分析した.速度条件は「通常」,「ゆっくり」,「速く」の3つとした.〔結果〕速度条件「速く」にて,正のパワーは股関節では8名中2名において健常者よりも大きく,足関節では8名中2名において健常者よりも小さくなった.〔結語〕前遊脚期の足関節機能のトレーニングの必要性が...

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Published in理学療法科学 Vol. 28; no. 5; pp. 613 - 618
Main Authors 田邊, 泰雅, 山本, 澄子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 20.10.2013
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.28.613

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Summary:〔目的〕脳卒中後片麻痺者の歩行速度増加による前遊脚期から遊脚初期の股関節および前遊脚期の足関節の正のパワーピーク値の変化を明らかにすることとした.〔対象〕中等度から軽度の麻痺を呈する片麻痺者8名と対照群としての健常者8名とした.〔方法〕三次元動作解析装置,床反力計により得られた計測値から関節パワーを算出し歩行速度増加に伴うその値の変化を分析した.速度条件は「通常」,「ゆっくり」,「速く」の3つとした.〔結果〕速度条件「速く」にて,正のパワーは股関節では8名中2名において健常者よりも大きく,足関節では8名中2名において健常者よりも小さくなった.〔結語〕前遊脚期の足関節機能のトレーニングの必要性が示唆された.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.28.613