膵管形態および膵管口の開存評価法としてのmagnetic resonancec holangiopancreatography (MRCP) の有用性

膵管形態および膵管開存の評価法としてのMRCPの有用性について検討した. 181症例にMRCPを施行し, 膵管描出能およびPFD値を計測した例(N=24)でPFD値と膵管描出能について検討を行った. またセクレチンを投与し(N=53),主膵管の描出能の改善をはかり, 腸管内に分泌された膵液の量の増加をMRCPで確認することにより, 膵管口の開存の評価を検討した・MRCP上膵管の描出率は79.0%で,PFD値と膵管描出能の相関は, 膵管描出群でP F D 僚が有意に高値であった(p=O.031).セクレチン負荷による膵管口の開存評価では,49/53例(92.5%)で腸管内の信号強度の増加がみられ...

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 60; no. 2; pp. 344 - 350
Main Authors 柿田, 章, 北村, 雅也, 島田, 謙, 高橋, 毅, 磯部, 義憲, 吉田, 宗紀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 1999
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.60.2_344

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Summary:膵管形態および膵管開存の評価法としてのMRCPの有用性について検討した. 181症例にMRCPを施行し, 膵管描出能およびPFD値を計測した例(N=24)でPFD値と膵管描出能について検討を行った. またセクレチンを投与し(N=53),主膵管の描出能の改善をはかり, 腸管内に分泌された膵液の量の増加をMRCPで確認することにより, 膵管口の開存の評価を検討した・MRCP上膵管の描出率は79.0%で,PFD値と膵管描出能の相関は, 膵管描出群でP F D 僚が有意に高値であった(p=O.031).セクレチン負荷による膵管口の開存評価では,49/53例(92.5%)で腸管内の信号強度の増加がみられ,腸管内の信号強度の増加が膵管口の開存を示すものと考えられた.セクレチン負荷MRCPは従来間接的な評価法が主体であった膵頭十二指腸切除術後の膵管吻合部の開存の評価法として有用な検査法と考えられた.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.60.2_344