1.肺炎予防と口腔ケア

口腔ケアが誤嚥性肺炎の発症を予防する効果があることが報告されている.口腔ケアは多くの施設で取り入れられているが,その実際は施設により異なり,効果判定も困難なことが多い.口腔内にはおよそ600種の微生物が存在し,常在菌叢を形成している.これらは容易に歯垢によるバイオフィルム形成をもたらし,その除去には物理的なブラッシングに頼る部分が大きい.本稿では,口腔ケアと関連する細菌学的事項,病棟における口腔ケアの実際,各種職種の役割分担,ケアにおける考え方などにつき,当院での経験を述べた....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 103; no. 11; pp. 2735 - 2740
Main Authors 坂本, 春生, 関谷, 亮, 大野, 啓介, 増子, 弘美, 唐木田, 一成
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2014
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.103.2735

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Summary:口腔ケアが誤嚥性肺炎の発症を予防する効果があることが報告されている.口腔ケアは多くの施設で取り入れられているが,その実際は施設により異なり,効果判定も困難なことが多い.口腔内にはおよそ600種の微生物が存在し,常在菌叢を形成している.これらは容易に歯垢によるバイオフィルム形成をもたらし,その除去には物理的なブラッシングに頼る部分が大きい.本稿では,口腔ケアと関連する細菌学的事項,病棟における口腔ケアの実際,各種職種の役割分担,ケアにおける考え方などにつき,当院での経験を述べた.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.103.2735