内科学:犬色素性局面にみられたパピローマウイルスの分子生物学的性状(短報)

犬の色素性局面の病変組織からDNAを抽出し,鋳型としてパピローマウイルスのL1領域をクローニングした.さらにその遺伝子塩基配列を解析して,他のパピローマウイルスとの相同性についてデータベースを用いて検討した.その結果,ヒトのパピローマウイルスと64%相同性が認められ,それに比べて,犬の口腔粘膜のパピローマウイルスとは57%であった.次に同組織に対して,in situハイブリダイゼーションを用いて検討したところ,同病変部位にパピローマウイルスの遺伝子が存在することを確認した....

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Published inJournal of Veterinary Medical Science Vol. 62; no. 11; pp. 1189 - 1192
Main Authors 田邉, 智穂, 永田, 雅彦, 加納, 塁, 長谷川, 篤彦, 中村, 遊香, 渡辺, 晋一
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 公益社団法人 日本獣医学会 2000
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ISSN0916-7250
1347-7439
DOI10.1292/jvms.62.1189

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Summary:犬の色素性局面の病変組織からDNAを抽出し,鋳型としてパピローマウイルスのL1領域をクローニングした.さらにその遺伝子塩基配列を解析して,他のパピローマウイルスとの相同性についてデータベースを用いて検討した.その結果,ヒトのパピローマウイルスと64%相同性が認められ,それに比べて,犬の口腔粘膜のパピローマウイルスとは57%であった.次に同組織に対して,in situハイブリダイゼーションを用いて検討したところ,同病変部位にパピローマウイルスの遺伝子が存在することを確認した.
ISSN:0916-7250
1347-7439
DOI:10.1292/jvms.62.1189