V.内科医が知っておきたい整形外科領域の慢性疼痛
疼痛は,一般的に侵害受容性疼痛,神経障害性疼痛,そして,非器質性疼痛の3つの病態に分類され,慢性疼痛の大部分は,この三者の要素を有している.中脳辺縁系ドパミンシステムは無意識に機能しているが,何らかの原因で機能しなくなると,痛覚過敏の状態に陥る.ドパミンシステムが機能不全に陥る原因としては,ストレス,不安ならびにうつが挙げられる.うつ,不安ならびにストレス等が存在すると,ドパミンは痛み刺激に十分に反応せず,その結果,μオピオイドは産生されず,痛みの抑制機構が働かない....
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Published in | 日本内科学会雑誌 Vol. 108; no. 10; pp. 2103 - 2106 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本内科学会
10.10.2019
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0021-5384 1883-2083 |
DOI | 10.2169/naika.108.2103 |
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Summary: | 疼痛は,一般的に侵害受容性疼痛,神経障害性疼痛,そして,非器質性疼痛の3つの病態に分類され,慢性疼痛の大部分は,この三者の要素を有している.中脳辺縁系ドパミンシステムは無意識に機能しているが,何らかの原因で機能しなくなると,痛覚過敏の状態に陥る.ドパミンシステムが機能不全に陥る原因としては,ストレス,不安ならびにうつが挙げられる.うつ,不安ならびにストレス等が存在すると,ドパミンは痛み刺激に十分に反応せず,その結果,μオピオイドは産生されず,痛みの抑制機構が働かない. |
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ISSN: | 0021-5384 1883-2083 |
DOI: | 10.2169/naika.108.2103 |