顎関節X線CT検査の被曝線量と撮影条件の検討
近年, コンピュータ技術の進歩によってX線CT(以下CT), MRI等において診断, 治療により有用な画像情報を提供できるようになった. なかでもMRI検査は, 患者の電離放射線被曝なしに検査を行なえることが一番の利点とされている. これにひきかえ, CTはその他のX線検査に比べ患者被曝線量が多いことが知られている. またCT検査時には, 照射線量を低減しすぎると画質が劣化するため, 照射線量を増して検査する傾向がある. このため患者の被曝線量はさらに多くなるのが現状である. 本研究では, 歯科領域で検査数の多い部位のひとつである顎関節部について, ファントムでのCT撮影を行ない, 得られた画...
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Published in | 歯科放射線 Vol. 43; no. 3; pp. 113 - 120 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本歯科放射線学会
30.09.2003
日本歯科放射線学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0389-9705 2185-6311 |
DOI | 10.11242/dentalradiology1960.43.113 |
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Summary: | 近年, コンピュータ技術の進歩によってX線CT(以下CT), MRI等において診断, 治療により有用な画像情報を提供できるようになった. なかでもMRI検査は, 患者の電離放射線被曝なしに検査を行なえることが一番の利点とされている. これにひきかえ, CTはその他のX線検査に比べ患者被曝線量が多いことが知られている. またCT検査時には, 照射線量を低減しすぎると画質が劣化するため, 照射線量を増して検査する傾向がある. このため患者の被曝線量はさらに多くなるのが現状である. 本研究では, 歯科領域で検査数の多い部位のひとつである顎関節部について, ファントムでのCT撮影を行ない, 得られた画像から線量低減の可能性について検討した. 当院で顎関節部CT検査を行なう患者については, ほとんどの例で事前にMRI検査を行なっている. このためCT検査では骨のみの観察を対象とし, 変形性関節症の詳細な観察を目的としていることが多い. したがって今回は骨検査について被曝線量の低減を目的として臨床上許容可能な画質を得るための撮影条件を検討した. |
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ISSN: | 0389-9705 2185-6311 |
DOI: | 10.11242/dentalradiology1960.43.113 |