X線CTにおけるC-Dダイアグラム作成のための模擬画像データ生成の提案

【目的】CTにおけるcontrast detail(C-D)ダイアグラムの作成のために,模擬画像データの利用を提案した.【方法】種々の直径とコントラストの球体を仮定した被写体関数を生成し,空間分解能に基づいて球体のボケを再現した画像を算出した.それらを水等価ファントム画像に加算し,直径とコントラストに応じて系統的に配置することにより模擬画像データとした.水等価ファントムは複数の管電流で撮影した.放射線診断専門医の読影により,C-Dダイアグラムを作成した.【結果】球体の計算画像は,撮影により得られた画像に類似していた.それらの差分画像の標準偏差(SD)は背景領域のSDに近く,計算画像の精度が高い...

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Published in日本放射線技術学会雑誌 Vol. 81; no. 5; p. 25-1443
Main Authors 高橋, 直也, 大久保, 真樹, 能登, 義幸, 酒井, 健一, 成田, 啓廣
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本放射線技術学会 2025
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ISSN0369-4305
1881-4883
DOI10.6009/jjrt.25-1443

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Summary:【目的】CTにおけるcontrast detail(C-D)ダイアグラムの作成のために,模擬画像データの利用を提案した.【方法】種々の直径とコントラストの球体を仮定した被写体関数を生成し,空間分解能に基づいて球体のボケを再現した画像を算出した.それらを水等価ファントム画像に加算し,直径とコントラストに応じて系統的に配置することにより模擬画像データとした.水等価ファントムは複数の管電流で撮影した.放射線診断専門医の読影により,C-Dダイアグラムを作成した.【結果】球体の計算画像は,撮影により得られた画像に類似していた.それらの差分画像の標準偏差(SD)は背景領域のSDに近く,計算画像の精度が高いことが示された.得られたC-Dダイアグラムは,管電流が高いほど,直径の小さい球体およびコントラストの低い球体の検出が可能であった.【結語】作成したC-Dダイアグラムは妥当な画質評価結果を示すと考えられ,提案法の妥当性が示唆された.
ISSN:0369-4305
1881-4883
DOI:10.6009/jjrt.25-1443