若年層の日常会話における「トイウカ」の使用 : 縮約形「てか・つか」に注目して
本稿は,若年層による日常会話をデータとし,「トイウカ」の使用を分析した。分析の結果,「トイウカ」の用法は発言改正用法(<暫定提示><言い換え><譲歩補足>)と話題調整用法(<話題導入><話題維持>)に分類できること,種々の形式のうち縮約形「てか」が出現数と使用者数が最多であること,テ系では発言改正用法より話題調整用法のほうが「てか」の割合が高く,ツ系でも発言改正用法より話題調整用法のほうが「つか」の割合が高いことを明らかにした。分析結果にもとづき,縮約形「てか・つか」の使用に関して「単純化(simplification)」の傾向を指摘...
        Saved in:
      
    
          | Published in | 日本語の研究 Vol. 11; no. 3; pp. 16 - 31 | 
|---|---|
| Main Author | |
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本語学会
    
        01.07.2015
     | 
| Subjects | |
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 1349-5119 2189-5732  | 
| DOI | 10.20666/nihongonokenkyu.11.3_16 | 
Cover
| Summary: | 本稿は,若年層による日常会話をデータとし,「トイウカ」の使用を分析した。分析の結果,「トイウカ」の用法は発言改正用法(<暫定提示><言い換え><譲歩補足>)と話題調整用法(<話題導入><話題維持>)に分類できること,種々の形式のうち縮約形「てか」が出現数と使用者数が最多であること,テ系では発言改正用法より話題調整用法のほうが「てか」の割合が高く,ツ系でも発言改正用法より話題調整用法のほうが「つか」の割合が高いことを明らかにした。分析結果にもとづき,縮約形「てか・つか」の使用に関して「単純化(simplification)」の傾向を指摘した。また,広義文法化の立場から「トイウカ」が文法化の一事例として位置付けられることを主張した。 | 
|---|---|
| ISSN: | 1349-5119 2189-5732  | 
| DOI: | 10.20666/nihongonokenkyu.11.3_16 |