超高齢社会で歯科がすべきこと 「口腔ケア」を再考する

要介護高齢者の増加とともに訪問診療をする機会が多くなってきている.訪問診療ではさまざまな全身状態の患者を診ることになるが,口腔ケアはどのような患者に対しても必ず行うべき必須の基本的処置といえるであろう.ただ,ひと言で「口腔ケア」といっても,それが何を表しているのか,どのようにするのか,人によって解釈や内容が異なっているというのが現状である.本稿ではまず,「口腔ケア」という言葉の成り立ちや現時点でのさまざまな定義から,口腔ケアをどのように理解し解釈すればよいのかについて整理する.そのうえでどのように口腔ケアを行うか,さらに口腔ケアを通してどのように患者や家族,介護職などの多職種とかかわっていくべ...

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Published in日本ヘルスケア歯科学会誌 Vol. 23; no. 1; pp. 6 - 16
Main Author 杉山, 哲也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本ヘルスケア歯科学会 20.12.2022
日本ヘルスケア歯科学会
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ISSN2187-1760
2436-7311
DOI10.51066/jhcda.23.1_6

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Summary:要介護高齢者の増加とともに訪問診療をする機会が多くなってきている.訪問診療ではさまざまな全身状態の患者を診ることになるが,口腔ケアはどのような患者に対しても必ず行うべき必須の基本的処置といえるであろう.ただ,ひと言で「口腔ケア」といっても,それが何を表しているのか,どのようにするのか,人によって解釈や内容が異なっているというのが現状である.本稿ではまず,「口腔ケア」という言葉の成り立ちや現時点でのさまざまな定義から,口腔ケアをどのように理解し解釈すればよいのかについて整理する.そのうえでどのように口腔ケアを行うか,さらに口腔ケアを通してどのように患者や家族,介護職などの多職種とかかわっていくべきなのか,社会に期待される,患者のQOL向上に寄与する歯科医療職となるためにどうすべきなのかについて述べる.
ISSN:2187-1760
2436-7311
DOI:10.51066/jhcda.23.1_6