茨城県内の病院・介護保険施設における嚥下調整食提供に関する調査報告 1999 年,2009 年,2018 年の比較
「緒言」摂食嚥下リハビリテーション(以下, 摂食嚥下リハ)の目標は経口摂取の獲得であり, 食べることは生活の質向上の一助となる. 地域で暮らす人が, いつでもどこでも摂食嚥下機能に適した安全で美味しい食事を選べる環境を作ることは, 摂食嚥下リハ体制を整える目標の一つである. 大仲らは摂食嚥下リハの普及活動の一環として, 摂食嚥下リハへの対応力を表す指標の一つである嚥下調整食の提供状況を把握するために, 茨城県の病院・介護保険施設(以下, 施設)を対象に, 1999年, 2009年と継続して2回の調査を実施した. 1999年に実施した調査(以下, 1999年調査)では, 9割以上の病院・施設にお...
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Published in | 日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌 Vol. 26; no. 1; pp. 47 - 53 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会
30.04.2022
日本摂食嚥下リハビリテーション学会 |
Subjects | |
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ISSN | 1343-8441 2434-2254 |
DOI | 10.32136/jsdr.26.1_47 |
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Summary: | 「緒言」摂食嚥下リハビリテーション(以下, 摂食嚥下リハ)の目標は経口摂取の獲得であり, 食べることは生活の質向上の一助となる. 地域で暮らす人が, いつでもどこでも摂食嚥下機能に適した安全で美味しい食事を選べる環境を作ることは, 摂食嚥下リハ体制を整える目標の一つである. 大仲らは摂食嚥下リハの普及活動の一環として, 摂食嚥下リハへの対応力を表す指標の一つである嚥下調整食の提供状況を把握するために, 茨城県の病院・介護保険施設(以下, 施設)を対象に, 1999年, 2009年と継続して2回の調査を実施した. 1999年に実施した調査(以下, 1999年調査)では, 9割以上の病院・施設において何らかの嚥下調整食が提供されているが, 機能に応じた段階的な嚥下調整食の提供体制があるのは3割に過ぎず, 2009年に行った2回目の調査(以下, 2009年調査)では約半数であった. その後現在に至るまでに, 嚥下調整食は茨城県に限らず各施設独自の食形態基準を採用している実態がある. |
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ISSN: | 1343-8441 2434-2254 |
DOI: | 10.32136/jsdr.26.1_47 |