消化器がんに対する分子標的薬剤の開発

悪性腫瘍は本邦の死亡原因の第1位となっており,早期発見とともに治療開発による治療成績の改善は極めて重要である.特に消化器がんに対する治療開発はめざましく,新たな治療薬の登場が相次いでいる.細胞傷害性薬剤の併用による治療成績の向上の後,分子標的治療薬の上乗せ効果を期待した臨床試験が実施され,小分子化合物や抗体薬の有効性が示されてきた.さらに,近年ではマルチプレックス診断法によるプレスクリーニングに対する治療アプローチや免疫チェックポイント分子阻害薬による治療アプローチが重要である.一方で,複雑化・高額化するがん治療における専門医教育も本邦においては重要である....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 105; no. 6; pp. 1051 - 1060
Main Author 近藤, 俊輔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2016
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.105.1051

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Summary:悪性腫瘍は本邦の死亡原因の第1位となっており,早期発見とともに治療開発による治療成績の改善は極めて重要である.特に消化器がんに対する治療開発はめざましく,新たな治療薬の登場が相次いでいる.細胞傷害性薬剤の併用による治療成績の向上の後,分子標的治療薬の上乗せ効果を期待した臨床試験が実施され,小分子化合物や抗体薬の有効性が示されてきた.さらに,近年ではマルチプレックス診断法によるプレスクリーニングに対する治療アプローチや免疫チェックポイント分子阻害薬による治療アプローチが重要である.一方で,複雑化・高額化するがん治療における専門医教育も本邦においては重要である.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.105.1051