橋梁構造物のライフサイクルにおける地球温暖化環境負荷の定量的評価に関する研究

本研究は,社会基盤構造物のライフサイクルにおける,地球温暖化に関わる環境負荷の定量的評価について検討を加えることを目的とする.本研究では橋梁構造物を対象に,橋梁11種類の試設計を行い,その結果から得られた CO2 排出量等のデータに包絡分析法を適用し,地球環境負荷に関する定量的評価を行った.また,この結果から高性能鋼の使用等を想定した各種のシナリオを設定し,200年のライフサイクルスパンを考慮した環境性能向上策について検討した.解析結果から,環境性能は少数主桁鋼橋とポステン PC 桁橋が優れているが,従来型鋼橋においても,両者に比して70%~85%程度の効率性を有することが判明した.また,CO...

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Published in土木学会論文集A Vol. 62; no. 2; pp. 191 - 203
Main Authors 大野, 良輔, 小幡, 卓司, 林川, 俊郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2006
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ISSN1880-6023
DOI10.2208/jsceja.62.191

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Summary:本研究は,社会基盤構造物のライフサイクルにおける,地球温暖化に関わる環境負荷の定量的評価について検討を加えることを目的とする.本研究では橋梁構造物を対象に,橋梁11種類の試設計を行い,その結果から得られた CO2 排出量等のデータに包絡分析法を適用し,地球環境負荷に関する定量的評価を行った.また,この結果から高性能鋼の使用等を想定した各種のシナリオを設定し,200年のライフサイクルスパンを考慮した環境性能向上策について検討した.解析結果から,環境性能は少数主桁鋼橋とポステン PC 桁橋が優れているが,従来型鋼橋においても,両者に比して70%~85%程度の効率性を有することが判明した.また,CO2排出量低減やコストダウンを行うことにより,かなりの環境負荷の改善効果が期待できる数値解析結果が得られた.
ISSN:1880-6023
DOI:10.2208/jsceja.62.191