p16陽性中咽頭癌StageⅢの初回治療と予後因子の検討
p16陽性中咽頭癌は治療に奏効することが多く,予後良好な疾患として知られている。今回われわれは,当科におけるp16陽性中咽頭癌Stage Ⅲ症例の初回治療の選定について検討した。 初回治療は化学放射線療法(Chemoradiotherapy=CRT)13例,導入化学療法(Induction chemotherapy=ICT)3例,手術2例,その他5例であった。全体の5年粗生存率(OS)は78%,5年無再発生存率(RFS)は69%で,初回治療別(CRT/ICT/手術/その他)5年OS:77%/67%/50%/100%,5年RFS:69%/67%/0%/100%であった。 本検討症例のp16陽性中...
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Published in | 頭頸部外科 Vol. 32; no. 3; pp. 245 - 250 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
2023
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Subjects | |
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ISSN | 1349-581X 1884-474X |
DOI | 10.5106/jjshns.32.245 |
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Summary: | p16陽性中咽頭癌は治療に奏効することが多く,予後良好な疾患として知られている。今回われわれは,当科におけるp16陽性中咽頭癌Stage Ⅲ症例の初回治療の選定について検討した。 初回治療は化学放射線療法(Chemoradiotherapy=CRT)13例,導入化学療法(Induction chemotherapy=ICT)3例,手術2例,その他5例であった。全体の5年粗生存率(OS)は78%,5年無再発生存率(RFS)は69%で,初回治療別(CRT/ICT/手術/その他)5年OS:77%/67%/50%/100%,5年RFS:69%/67%/0%/100%であった。 本検討症例のp16陽性中咽頭癌Stage Ⅲに対するCRTおよびICTでの治療成績はともに70%程度と比較的良好であった。検討の結果,20 pack-years以上の喫煙と60歳以上の症例は予後不良であることが伺えた。 |
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ISSN: | 1349-581X 1884-474X |
DOI: | 10.5106/jjshns.32.245 |