日本人若年女性における身体組成推定の異なる3法 (水中体重秤量法, 皮脂厚法及び生体インピーダンス法) より求めた肥満判定基準値の検討
原理の異なる身体組成推定法である水中体重秤量法 (UWW), 皮下脂肪厚法 (SFT), 生体インピーダンス法 (BIA) を用いて, 体脂肪率 (BF%) からみた肥満の判定基準の比較検討を行った。被験者は19~21歳の若年女性249人とした。 各法から得られたBF%の平均値は, UWWとBIAに比較してSFTが低値 (p<0.05) を示した。各測定法で得られたBF%が30%以上を肥満の判定基準として検出された肥満者は, UWW, SFT及びBIAでそれぞれ50, 30, 48人であった。肥満者の検出頻度についてχ2検定を用いて検討した結果, 肥満の判定基準値として画一的にBF%が3...
Saved in:
Published in | 栄養学雑誌 Vol. 56; no. 4; pp. 211 - 216 |
---|---|
Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
01.08.1998
日本栄養改善学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0021-5147 1883-7921 |
DOI | 10.5264/eiyogakuzashi.56.211 |
Cover
Summary: | 原理の異なる身体組成推定法である水中体重秤量法 (UWW), 皮下脂肪厚法 (SFT), 生体インピーダンス法 (BIA) を用いて, 体脂肪率 (BF%) からみた肥満の判定基準の比較検討を行った。被験者は19~21歳の若年女性249人とした。 各法から得られたBF%の平均値は, UWWとBIAに比較してSFTが低値 (p<0.05) を示した。各測定法で得られたBF%が30%以上を肥満の判定基準として検出された肥満者は, UWW, SFT及びBIAでそれぞれ50, 30, 48人であった。肥満者の検出頻度についてχ2検定を用いて検討した結果, 肥満の判定基準値として画一的にBF%が30%以上を用いると, SFTを用いた肥満者の検出頻度は異なる結果が得られた。また, UWWとの共通の肥満者はSFTで11人, BIAで26人であった。これらのことから, 推定法ごとに肥満の判定基準値を考慮する必要があることが示唆された。 |
---|---|
ISSN: | 0021-5147 1883-7921 |
DOI: | 10.5264/eiyogakuzashi.56.211 |