5.増えている輸入真菌症
輸入真菌症は海外の特定地域でのみ流行して真菌症であるが,コクシジオイデス症,ヒストプラズマ症を中心に近年急速に増加している.いずれもわが国で見られる真菌症に比べるとはるかに感染力が高く,また診断法や治療法も大きく異なる.特に培養検査は危険性が高く,十分な知識を持たずに安易に検査を行うと,大規模な感染事故の原因となる.このため,病像を正しく把握するほかに,内科診断学の基礎である流行地への訪問歴/生活歴の厳密な聴取,そして本症を疑えるかどうかが診断における決め手となる....
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Published in | 日本内科学会雑誌 Vol. 99; no. 11; pp. 2689 - 2695 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本内科学会
2010
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0021-5384 1883-2083 |
DOI | 10.2169/naika.99.2689 |
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Summary: | 輸入真菌症は海外の特定地域でのみ流行して真菌症であるが,コクシジオイデス症,ヒストプラズマ症を中心に近年急速に増加している.いずれもわが国で見られる真菌症に比べるとはるかに感染力が高く,また診断法や治療法も大きく異なる.特に培養検査は危険性が高く,十分な知識を持たずに安易に検査を行うと,大規模な感染事故の原因となる.このため,病像を正しく把握するほかに,内科診断学の基礎である流行地への訪問歴/生活歴の厳密な聴取,そして本症を疑えるかどうかが診断における決め手となる. |
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ISSN: | 0021-5384 1883-2083 |
DOI: | 10.2169/naika.99.2689 |