看護学生の「適応的な自己注目」を促進する教育方略の検討 認知特性がメタ認知に及ぼす影響

「要旨」【目的】省察と反芻の自己注目の側面から青年期にある看護学生の認知特性とメタ認知に及ぼす影響について明らかにし, 自己注目の見地に立つメタ認知能力向上を促す教育方略を検討する. 【方法】分析対象者は看護大学, 短期大学生386名. 属性, RRQ日本語版, 成人用メタ認知尺度を調査項目とした無記名自記式質問紙調査を行った. 省察優位群, 反芻優位群に分類し, 省察合計得点, 反芻合計得点, 成人用メタ認知尺度合計得点の因子間相関, 省察合計得点と反芻合計得点のメタ認知合計得点への影響を分析した. 【結果】省察優位群92名, 反芻優位群294名に分類された. 省察優位群, 反芻優位群とも省...

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Published in伝統医療看護連携研究 Vol. 2; no. 2; pp. 55 - 64
Main Authors 桑名, 行雄, 木村, 涼子, 村上, 大介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本伝統医療看護連携学会 31.03.2021
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ISSN2435-5356
2435-6395
DOI10.34511/jstn.2.2_55

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Summary:「要旨」【目的】省察と反芻の自己注目の側面から青年期にある看護学生の認知特性とメタ認知に及ぼす影響について明らかにし, 自己注目の見地に立つメタ認知能力向上を促す教育方略を検討する. 【方法】分析対象者は看護大学, 短期大学生386名. 属性, RRQ日本語版, 成人用メタ認知尺度を調査項目とした無記名自記式質問紙調査を行った. 省察優位群, 反芻優位群に分類し, 省察合計得点, 反芻合計得点, 成人用メタ認知尺度合計得点の因子間相関, 省察合計得点と反芻合計得点のメタ認知合計得点への影響を分析した. 【結果】省察優位群92名, 反芻優位群294名に分類された. 省察優位群, 反芻優位群とも省察合計得点, 反芻合計得点に有意な相関関係がみられ, メタ認知合計得点にもっとも影響するのは省察優位群の省察であった. 【考察】看護学生の自己注目は反芻優位で青年期の発達的な認知特性を示した. メタ認知能力は, 省察と反芻の両側面の自己注目から現実自己を肯定的に捉える適応的な省察の自己注目の選択によって獲得され得る.
ISSN:2435-5356
2435-6395
DOI:10.34511/jstn.2.2_55