術後縫合不全・創部〓開の創傷治癒遅延に対してCaHMB・L-アルギニン・L-グルタミン配合飲料 (アバンド™) の経口投与が有効であった1例
症例は70歳、男性。2007年11月、直腸穿孔及び腹膜炎にてハルトマン手術を施行、2010年8月、腸閉塞の診断で癒着剥離術及び小腸部分切除術を施行した。2010年10月、腸閉塞にて入院し、イレウス解除術及び小腸部分切除術を施行したが、術後3日目に小腸吻合部縫合不全を認め、術後7日目に創部Surgical site infectionによる腹壁創部〓開を認めた。創傷治癒促進と低栄養改善を目的としてNSTが介入し、中心静脈栄養、経腸栄養、食事の併用により適切な栄養管理を行うとともに、CaHMB・L-アルギニン・L-グルタミン配合飲料(アバンド™)1日1袋28日間の経口投与を行った。アバンド™投与後...
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Published in | 静脈経腸栄養 Vol. 27; no. 3; pp. 945 - 949 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本静脈経腸栄養学会
2012
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Subjects | |
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ISSN | 1344-4980 1881-3623 |
DOI | 10.11244/jjspen.27.945 |
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Summary: | 症例は70歳、男性。2007年11月、直腸穿孔及び腹膜炎にてハルトマン手術を施行、2010年8月、腸閉塞の診断で癒着剥離術及び小腸部分切除術を施行した。2010年10月、腸閉塞にて入院し、イレウス解除術及び小腸部分切除術を施行したが、術後3日目に小腸吻合部縫合不全を認め、術後7日目に創部Surgical site infectionによる腹壁創部〓開を認めた。創傷治癒促進と低栄養改善を目的としてNSTが介入し、中心静脈栄養、経腸栄養、食事の併用により適切な栄養管理を行うとともに、CaHMB・L-アルギニン・L-グルタミン配合飲料(アバンド™)1日1袋28日間の経口投与を行った。アバンド™投与後、腹壁創部は順調に改善して投与後28日目にはほぼ上皮化し、縫合不全は投与後20日目に閉鎖し、第67病日に退院となった。低栄養状態を改善した上でアバンド™を投与することは創部〓開や縫合不全部の創傷治癒促進に有効であると考えられた。 |
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ISSN: | 1344-4980 1881-3623 |
DOI: | 10.11244/jjspen.27.945 |